平成25年のマンション総合調査では前回(平成20年)と比べて永住志向が2.5%増え、52.4%と過半数を超えました。
また、世帯主の年齢も60歳代以上が10.7%増えて50.1%になり、これに伴い管理組合運営における将来の不安も「高齢化」がトップで57%です。
新築入居時から自主管理で長年頑張ってきた管理組合も今までと同様に負担がかかるやり方では、理事のなり手が年々減り、調査が示すような不安から管理会社を模索する動きになってきています。
自分たちのマンション管理に関しては今までの経験と実績があり問題はないのですが、管理会社との付き合いはなく、どのように進めて行けばよいか相談に来られるケースは確かに多くなっています。
まず、総会(臨時)を開催して自主管理から管理を管理会社へ委託する旨の決議を取ります。その時、選定までの作業は理事会に一任してもらいましょう。
次に「自分たちはどのような管理を望んでいるのか」話し合うことです。費用は掛かっても良い管理をしてほしい、費用をなるべく抑えてほしい、負担になって来た部分のみを委託したい等、居住者の考えをアンケート等の実施によって集約します。
そして、現在の管理状態と管理会社へ伝えたい管理方法を合わせた管理仕様書を作成して、管理会社へ見積もり参加の依頼を行います。どの管理会社へアプローチするかは、区分所有者からの推薦(アンケートの質問項目に入れておく)、近隣のマンションからの情報、インターネット検索等で選定します。期日を決め、現地確認を各社にしてもらいます。その時には、図面、直近に実施した各種点検報告書を用意し、閲覧してもらいます。見積もり、各種報告書の見本、提案事項、パンフレットを各社に期日を決め、提出してもらいます。
理事会で2~3社に絞り、各社にプレゼンテーションを実施してもらいます。理事だけでなく興味のある区分所有者にもプレゼンテーションに参加してもらうことも考えましょう。その後理事会で話し合い、一社に絞り、総会で承認してもらいます。
管理会社の選定スケジュールはこのようになりますが、管理会社の情報を持っているマンション管理士にコンサルを依頼することをお勧めします。