管理委託契約の内容は異なりますが、マンション全体の約75%が管理を管理会社に全面委託しています。
私が管理人さんのいるマンションを初めて訪問する場合、管理人さんの対応をまずチェックします。勤務している月数にもよりますが、居住者の顔を把握している管理人さんは外部の人がエントランスに入って来ると「どちらへ」「何の用ですか」と声をかけてきます。この一言があれば、まず合格です。
「うちの管理人は……」「もう少し動いてくれれば……」という声を理事長から聞くことがありますが、管理人さんはマンションの管理を行っている大事なパートナーです。日頃のコミュニケーションが取れているか?心配になります。管理人さんの教育は誰が行うのでしょうか?一般的に基礎部分や設備の取り扱い方法は入社時管理会社が行います。
大手の管理会社では、その後も定期的に研修を行っていますが、自分のマンションに配属された後は、理事長(理事会)が管理委託契約の範囲内で管理人さんの仕事について問題があれば、改善を申し入れ、時にはアドバイスもする必要があります。それでも解決できなければ、管理会社の担当を交えて協議し再教育をお願いすることになります。
自分のマンションに合った仕事の進め方を早く管理人さんに覚えてもらえれば、住民に安心感も生まれます。
そして、理事長は管理人さんに「何か問題はありませんか?」と一声かけ、管理人さんが話しやすい状況を作ることも大切です。
また、管理会社は定年退職者や年金受給者を中心に雇用する現在の体制に加え、専門的な知識・資格を持った人を良い待遇で迎え入れ、管理組合に積極的に管理人さんをアピールすることで管理に特色を出す時代になってきているのではないでしょうか。