民間で初めて分譲されたマンションは、1956年(昭和31年)に四谷コーポラス(5階建、28戸)という物件でした。その後8回のブームがあり、2017年(平成29年)末には、マンションストックは約644万戸に達しました。簡単に歴史を振り返りましょう。
●1963~1964年第1次マンションブーム
オリンピックに向けて団地型の供給
●1968~1969年第2次マンションブーム
大衆化50㎡2LDK、田の字型間取り
●1972~1973年第3次マンションブーム
会社員向け郊外型、70年から住宅ローンが利用できるようになった
●1974~1975年
オイルショック
●1977~1980年第4次マンションブーム
団塊世代が都心で購入、スラブ厚は120㎜
●1981年
新耐震基準施行
●1986~1987年第5次マンションブーム
買い替え、準都心・郊外型が中心、スラブ厚は150㎜
●1989~1990年第6次マンションブーム
バブル、郊外型、法人購入が増加
●1993~1996年第7次マンションブーム
準郊外型、共稼ぎ新30代がターゲット
●1999~2001年第8次マンションブーム
都心回帰、シングル購入者が増加、スラブ厚は180㎜が普及
マンションの歴史はまだ浅く、管理に関しても現在も主に管理会社が全面的に行っているケースが多いのですが、管理組合の要望に合わせてメニューを増やし、信頼を得て総合的に管理するようになってきました。
次に、中古マンション購入のメリットを挙げましょう。
①物件が豊富
②希望の立地に絞って探すことができる
③広告・営業費を含まない価格で購入が可能
④実物の部屋を確認することができる
⑤管理状態が分かる・上下左右の隣人の様子が分かる
⑥購入から入居までの期間が短い
⑦リフォーム前の物件なら自分好みにリフォームができるのです。
ロケーションや外観、間取りは現地に行けば分かるので、好みや資金計画に照らし合わせて選択すれば良いと思います。
しかし、実際に物件や資料を見せてもらっても管理状態はどこをチェックすれば分かるか難しいところです。
①管理規約、使用細則、細則
②総会資料(1~2年分)
③長期修繕計画書
④管理委託契約書
の4つをチェックしなければ、将来自分に関わって来るはずの管理状態やレベルが分かりません。
実際に不動産屋さんに依頼して物件を案内してもらうと「滅多に出ない物件です」「人気の物件です」「早く買い付けを入れた順になります」「他にも希望者がいます」というセリフで判断を急がせられます。
中古物件でも3,000万円以上する物件が多く、一般の人から見れば大きな買い物なので、将来物件価格が下がりにくいものを購入したいものです。
それには、費用は掛かりますが、専門家に依頼して同行してもらい4つの資料をチェックしてもらい、将来起こる可能性がある管理運営(例えば、管理費の値上げや修繕積立金が不足して修繕ができない等)についての助言を受けましょう。その部分を判断した結果、購入するのと、考慮せず購入するのでは将来その状態になったとき、大きな差を感じます。
また、専門家からは、できれば買わない方がよい物件の条件も聞くことができます。
内覧する場合は、事前に不動産屋に物件ごとに4つの資料を用意してもらうことを条件に加えましょう。4つの資料も揃えられない不動産屋ならその物件を真剣に売ろうとしていない証拠と判断してもいいと思います。
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